【工事概要】

施工事例 : 機械式駐車場平面化工事(鋼製平面)

所 在  : 東京都

属 性  : 分譲マンション(築18年)附置駐車場

駐車装置 : 横行昇降式(地上2段地下1段) 8台収容
単純昇降式(地上1段地下1段) 2台収容 計10台収容

【 背 景 】

今回のマンションは、いわゆる高級住宅街に建つマンションです。マンション内の駐車場需要は旺盛で、
平面区画が常に満車であるにも関わらず、機械式駐車場には空きを多く抱えられていました。
原因は、単純に収容サイズ制限です。

  
設置されている駐車装置の収容サイズ制限は、特別に小さいものではありませんでしたが、そこは高級住宅街、
大型車が多いために、機械式駐車場の収容サイズ制限に適合しない車種が数多ありました。

機械式駐車場に入庫できない車は、外部の月極駐車場を契約するしかありません。ところが、マンション内の
機械式駐車場に入庫できない大型車を入庫できる駐車場が簡単に見つかるはずもなく、毎朝マンションから
“自転車で”5分のところまで車を取りに行かれている方もおられました。車の所有者の方にとっては、わざ
わざ遠くの駐車場まで車を取りにいかなければならず、不便でしかありません。
一方、管理組合さんにとっては、本来であれば管理組合の収入になるべき駐車場使用料の一部が、外部に
流出することになります。
さらに、使う人がほとんどいない駐車装置の維持費を負担し続けなければなりません。
これは、一番もったいない“三重苦”とも言えるパターンでした。

【平面化の検討】

今回は、管理組合さんとして平面化する方針を固めた上で見積り依頼を頂きましたので、当社の仕事は
かなり楽でした。
工法の選択にあたっては、屋内の駐車場であることを勘案し鋼製平面を提案しましたので、その説明は
させて頂きましたは、これについてもスムーズに受け入れて頂きました。管理組合の中に、建設関係の
お仕事をされている方がおられ、その方からお口添えを頂けたこともラッキーでした。

【総会決議後】

平面化について、管理組合さんの総会で決議されて間もなく、平面化後の区画(旧駐車装置)については、
申し込みが入り、満車になることが確定的になりました。
このことは、駐車装置のサイズ制限により外部の月極駐車場利用を強いられていた方がおられ、管理組合に
入るべき駐車場使用料収入が外部に流出していたことを意味します。

 

今回の平面化工事は、単に駐車装置の維持費等のコスト削減だけでなく、駐車装置の宿命ともいうべき
収容サイズ制限が緩和されたことで、外部の月極駐車場の利用を強いられていた方のご不便を解消でき、
外部に流出していた駐車場使用料収入が管理組合さんに入るようになり、間接的なメリットも大きかった
と思います。
消火設備についても、もれなくスムーズに処置ができました。したがって、効果的でスムーズな平面化工事
ではありましたが、当社ご相談を頂いた時点で、平面化の方針を決定されていたため、事実上工法と業者の
選定のご依頼で、当社の影が薄い工事になりました(もちろんそれは良いことです)。